梅雨入り前の6月、受験生が増える季節に
6月に入ると、東京は蒸し暑さが増し、空が曇りがちな日が続く。梅雨入り前後のこの時期、気分が上がらないまま机に向かう人は多い。
FP技能検定(ファイナンシャルプランニング技能士)の試験は年に3回実施されるが、夏の試験に向けて勉強をスタートさせる人が増えるのも、ちょうどこの季節だ。
「いつかはFP2級を取りたい」と思いながら、自宅では集中できずに時間だけが過ぎていく。そんな状況から抜け出したくて、自習室の扉を叩いた学生がいる。
今回は、約3〜4ヶ月・合計200〜250時間の学習でFP2級に合格した20歳の学生・Aさんの体験を紹介する。「才能より継続がすべて」という言葉の重みを、ぜひ受け取ってほしい。
主人公登場:スマホが手放せなかった20歳の学生
Aさんは都内在住の20歳・大学生。FP2級の取得を目指したのは、将来のお金の知識を身につけたいという動機からだった。「就活前に何か資格をひとつ持っておきたかった」という気持ちもあったという。
試験の難易度はそれほど高くないと聞いていた。実際、FP2級は適切に勉強すれば独学でも合格できる資格として知られている。問題は、「勉強を続けられるか」だった。
Aさんが最初に取り組んだのは自宅学習だった。テキストを買い、机の前に座る。だが15分もしないうちに、スマートフォンに手が伸びる。SNSを開き、動画を見て、気づくと1時間が経っている。
「やる気はあるのに、体が動かない」。そんな矛盾を抱えながら、試験の申込日だけが近づいていった。
転機:「家から近い」という一歩
Aさんが千石自習室KAKOIに足を運んだ理由は、シンプルだった。「家から近かった」から。劇的なきっかけではない。でも、それで十分だった。
最大の悩みは自宅でのスマホ・SNSの誘惑だった。自分の部屋では「ちょっとだけ」が止まらない。カフェも試してみたが、周囲の話し声や人の動きが気になって長続きしなかった。
「静かな場所でスマホを置いて勉強できれば、絶対に進む」。そう確信していたAさんにとって、自習室という選択肢は理にかなっていた。
スマホ・SNSの誘惑がずっと課題でした。自宅だとどうしても触ってしまう。自習室に来れば、それがなくなる。それだけで全然違う。
千石自習室KAKOI利用者・20歳学生のAさん
初めて自習室の席に座った日、Aさんはスマートフォンをカバンの底にしまった。静かな室内、隣との間のパーテーション、誰もが集中しているという空気。それだけで、自然と手が教科書へ向かった。
200時間の軌跡:平日1〜2時間、休日3〜5時間
Aさんが本格的に学習をスタートしたのは試験のおよそ3〜4ヶ月前。合計の学習時間は200〜250時間にのぼった。毎日コツコツ積み上げた結果だ。
ペースは無理のない範囲で組んだ。平日は授業の合間や夕方に自習室へ向かい、1〜2時間を確保。休日はまとまって3〜5時間机に向かった。
勉強の進め方にも工夫があった。最初の数週間はテキストを通読して全体像をつかむことに専念した。FP2級は出題範囲が広いため、最初から細かく覚えようとすると迷子になりやすい。まず「地図を描く」感覚で全体を把握する。それがAさんの方針だった。
全体像をつかんだあとは、ひたすら過去問を繰り返した。Aさんが実践した勉強法をまとめると、次のようになる。
- 過去問を最低3周以上繰り返す
- 間違えた問題だけをまとめた「弱点ノート」を作成する
- スキマ時間に問題アプリで演習する
- 電卓は本番と同じものを使って慣れておく
「弱点ノート」は特に効果的だったと振り返る。1周目で間違えた問題を書き留め、2周目・3周目でそこに集中的に取り組む。「全問を均等に解くより、自分の苦手をつぶす方が合格への近道でした」とAさんは言う。
自習室KAKOIの環境がこのルーティンを支えた。席に着けば自動的に勉強モードに切り替わる。「家だと準備に30分かかるような気分の切り替えが、ここに来れば5分でできる」。その感覚が、毎日通い続けるモチベーションになっていった。
約3〜4か月、合計200〜250時間ほど勉強しました。平日は1〜2時間、休日は3〜5時間。最初にテキストで全体像を掴み、その後は過去問中心に何周も回しました。
千石自習室KAKOI利用者・20歳学生のAさん
自習室での学習時間は、自宅にいたころと比べて1日あたり1〜2時間増えた。数字にすると小さく聞こえるかもしれないが、4ヶ月間で計算すると80〜240時間の差になる。環境が変わるだけで、これだけの時間が生まれる。
同じ自習室で勉強する仲間の存在
補足として、Aさんと同じ時期に千石店を利用していた別の学生の声も紹介したい。20歳の女子学生・Bさん(江戸川橋駅前店利用)は、大学の定期試験対策を目的に自習室を探していた。
Bさんが自習室を選んだ理由は「雑音と集中力の維持」への課題感だった。図書館を利用していた時期もあったが、混雑していて席が確保しにくいことが悩みだった。自習室なら席があることへの安心感と、静かな環境が両立している。
Aさんの周囲にも、同じように「自宅では集中できない」という理由で自習室を使い始めた利用者は多い。自宅学習の限界を感じたとき、多くの人が「外に出る」という選択をたどり着く。
合格、そして気づいた「継続がすべて」という真実
AさんがFP2級に合格したのは2月。自習室に通い始めてから約4ヶ月後のことだった。試験の結果を確認した瞬間、込み上げてきたのは「ほっとした」という安堵と、それ以上の確信だった。
「努力は裏切らない」と素直に思いました。同時に、「やれば取れる資格だ」と自信にもなりました。
千石自習室KAKOI利用者・20歳学生のAさん
FP2級は決して難関資格ではない。しかし、「やれば受かる」とわかっていても、継続して勉強することは別の話だ。Aさんが乗り越えたのは、試験の難しさではなく、4ヶ月間毎日机に向かい続けるという習慣の壁だった。
自習室という環境がその壁を低くしてくれた。「来ることさえできれば、勉強できる」。そのシンプルな事実が、200時間を積み上げる力になった。
合格後、Aさんにはこれから資格に挑もうとしている人へのメッセージがある。
「迷っているなら、まず申し込んでください。FP2級は”勉強すればちゃんと受かる資格”です。才能よりも継続がすべて。特に過去問を信じて回せば、合格ラインは必ず超えられます」
6月の今、夏の試験に向けてスタートを切るタイミングとして、これ以上ない時期だ。自宅で集中できないなら、場所を変えてみる。それだけで、勉強との向き合い方が変わることがある。
Aさんの200時間は、誰でも踏み出せる一歩の積み重ねでできていた。才能でも根性論でもなく、「毎日、席に座ること」。それが、合格への最短距離だったのかもしれない。

