10月、受験生にとって「ギアを上げる」季節
10月に入ると、街のあちこちで空気が引き締まってくる。半袖では少し肌寒く、秋の風が「もうそんな時期か」と気づかせてくれる。
大学受験を控えた高校生にとって、10月は特別な重さを持つ月だ。共通テストまで残り約3ヶ月。模試の結果が返ってきて、自分の現在地と志望校との距離を突きつけられる時期でもある。
「頑張らなきゃいけないのはわかってる。でもスマホを見てしまう」。そんな悩みは、受験生なら誰もが一度は抱えるものだろう。勉強を始めようと机に向かっても、気づけば30分、SNSを眺めていた——そういう経験は、意志の弱さではなく、環境の問題であることが多い。
今回は、まさにそのスマホとの戦いに悩んでいた17歳の高校生・Aくんが、自習室KAKOIとの出会いを通じて勉強習慣を変えていくまでの物語を紹介する。
第1志望合格を誓った17歳の現実
Aくんは都内在住の高校2年生(17歳)。自宅の最寄り駅は両国駅で、自習室KAKOI本郷三丁目駅前店に体験申し込みをしたのは今年の6月末のことだった。
目標は明確だ。「第1志望合格、来年の3月まで」——アンケートにそう書いた文字には、迷いがなかった。志望校への強い気持ちがある。あとはそれを結果に結びつける「行動」だけだ、と自分でもわかっていた。
しかし、Aくんには厄介な障害があった。スマホだ。自宅で勉強しようとするたびに、手が勝手にスマホへと伸びる。通知が来なくても、ふとした拍子に画面をタップしている。「やめよう」と思っても、気づいたら時間が過ぎていた。
塾に通っていないわけではない。しかし塾のない時間、とくに自宅での自習時間をいかに有効に使えるか——そこがAくんにとっての最大の課題だった。
スマホが一番の問題です。どうしても触ってしまう。
17歳・高校生 Aくん(体験時のアンケートより)
スタディプラスで勉強時間を記録する習慣はすでに持っていた。数字として目に見える記録は励みになるが、そのアプリを開くためにスマホを手に取ること自体が、別のアプリへの入り口にもなってしまっていた。
なぜ「有料自習室」を選んだのか
Aくんが自習室KAKOIを知ったきっかけは、ウェブ検索だった。「有料自習室」というキーワードで調べたのは、無料の図書館や学校の自習室ではなく、もっと集中に特化した場所を探していたからだ。
学校の自習室は友人と話してしまうことがある。図書館は閉館時間が早い日もある。カフェは騒がしいし、長時間いると追加注文が気になる。何より、どこにいてもスマホは自分のポケットの中にある。
有料の自習室であれば、「お金を払って来た」というプレッシャーがある。同じ空間にいる人たちが皆、勉強や作業に集中している。そういう環境の力を借りたかった、とAくんは話す。
体験申し込みのフォームには「無料体験の後に決める」と記した。まずは自分の目で確かめてから——という慎重さも、17歳らしいリアルな判断だ。
有料自習室が気になって。周りがみんな頑張ってる場所で勉強したかった。
17歳・高校生 Aくん
体験当日、Aくんは本郷三丁目駅前店の扉を開けた。静寂。キーボードを叩く音すらなく、ただペンが紙を走る音だけがある空間。そこに足を踏み入れたとき、「ここだ」という感覚が来たと言う。
自習室が変えた、スマホとの付き合い方
体験後、Aくんは月額プランでの入会を決めた。「contract_monthly(月払い契約)」——体験時のアンケートにそう記した選択は、迷いのない決断だった。
入会後、Aくんが自習室で最初に気づいたのは、「スマホを触りにくい空気」だった。周囲の利用者が誰もスマホを見ていない。手元には教材とノートだけ。そういう環境に身を置くだけで、自然と自分もスマホをカバンの中にしまえるようになっていった。
自宅では意志の力でスマホを遠ざけようとしていた。しかし意志だけで習慣を変えることには限界がある。環境を変えることで、行動が変わる——Aくんはその感覚を体で学んだ。
ここで、同じ本郷三丁目駅前店を利用する別の利用者の声も紹介したい。25歳・学生のBさん(女性)は、「毎日の作業習慣の定着」を目標に入会した。彼女が体験前に書いたのは「自分への甘え」という正直な言葉だ。
自分への甘えが一番の敵でした。自習室に来ると、その甘えを外に置いてこられる感じがします。
25歳・学生 Bさん(体験時のアンケートより)Aくんが抱えていた「スマホ」という問題も、Bさんが話す「自分への甘え」も、本質は同じだ。自宅という環境では、誘惑に勝ち続けることが難しい。場所を変えることで、自分が変わる。
Aくんは現在、自習室KAKOIを週単位で定期的に利用するルーティンを作っている。スタディプラスで記録する勉強時間も、自習室に来た日は質が違うと感じているという。ただ「時間をこなした」のではなく、「本当に集中できた時間」として手応えがある。
スマホについては、自習室に来るときはカバンの奥にしまって座席に持ち込まないことを自分のルールにしている。勉強の記録はあとでまとめてつければいい。まず「集中する時間」をつくることが先だ、という気づきを得た。
- スマホはカバンの奥にしまって席に持ち込まない
- スタディプラスの記録は帰り道にまとめてつける
- 周囲の集中している空気に乗る
- 「お金を払って来た」プレッシャーを集中の燃料にする
10月の今、受験本番まで残り5ヶ月
10月。秋の模試シーズンが本格化し、受験生にとって自分の立ち位置が数字ではっきり見えてくる時期だ。判定を見て焦る人もいれば、手応えを感じて加速できる人もいる。
Aくんにとって、来年3月の試験本番まで残り約5ヶ月。今が最も大切な「積み上げの時間」であることは、本人が一番よくわかっている。
自習室に来るたびに、スマホなしで過ごせた時間が積み重なっていく。最初は「1時間触らないだけ」でも達成感があった。今では3時間、4時間と集中できる日が増えてきた。意志が強くなったというより、「集中しやすい場所にいる」という当たり前の積み重ねが、習慣を育てている。
スタディプラスに記録される数字も、以前より充実してきた。勉強時間の「量」だけでなく「質」が変わってきた実感——それがAくんにとって、今の最大のモチベーションだ。
第1志望合格という目標は、まだゴールの手前にある。でも、「スマホが邪魔でどうにもならない」と感じていたあの夏の自分より、今の自分のほうが確実に前に進んでいる。Aくんはそれを、数字と手応えの両方で感じている。
環境を変えることは、勉強法を変えることと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なことがある。悩みの根っこが「意志の弱さ」ではなく「環境のなさ」にあるなら、まず場所から変えてみること。Aくんの物語は、そのシンプルな気づきを教えてくれる。

