7月——夏の本番が始まる前に、居場所を決めた
梅雨が明けると、じりじりとした日差しが街に降り注ぐ。7月は受験生にとって、夏期講習が本格化し、学習量の差が一気に開いていく季節だ。模試の結果に一喜一憂しながら、「もっと集中できる場所があれば」と感じている受験生は少なくない。
今年の夏、あなたはどこで勉強するつもりだろうか。自室のデスクか、学校の図書館か、それともカフェか。どれを選ぶかで、この夏の密度は大きく変わる。
今回紹介するのは、18歳の高校生Aさんの話だ。医学部合格という高い目標を掲げながらも、家では何時間経ってもスマホとベッドの誘惑に勝てなかったという彼女が、どうやって自分を変えたのか——その経緯をたどってみたい。
「医学部を目指す」と決めたのに、机に向かえなかった
Aさんが自習室KAKOIを使い始めたのは、2025年の夏頃のことだった。当時の彼女には「医学部合格」という明確な目標があった。ただ、具体的な志望校はまだ決まっていない。まず合格できる実力をつけることが先だ、と感じていた。
問題は、自宅での勉強がまったく続かないことだった。教科書を開いても、気づけばスマホを手にしている。少し横になったつもりが、そのまま眠ってしまう。家族のリビングから聞こえてくる生活音や話し声も、気が散る原因になっていた。
スマホ・SNSの誘惑、ベッドの誘惑(寝てしまう)、家族の生活音・話し声。自宅での勉強を邪魔するものが多すぎて、なかなか集中できませんでした。
18歳・高校生 Aさん
勉強しようとする意思はある。でも環境がそれを許してくれない。そのギャップが、じわじわと自己嫌悪に変わっていく。受験生なら誰もが一度は経験する、あの苦しい感覚だ。
学校の図書館を使う手もあった。しかし放課後や休日には利用時間に制限があり、特に試験前など込み合う時期は席が取れないこともある。「もっと自分のペースで、長い時間使える場所はないか」——そう思い始めたのが、自習室を探したきっかけだった。
「早朝深夜も使える、年中無休、静かそう」——KAKOIを選んだ理由
いくつかの選択肢を調べる中で、Aさんの目に止まったのが自習室KAKOIだった。決め手になったのは、次の点だ。
- 早朝・深夜も利用できる(時間を自分で決められる)
- 年中無休(夏休み中も毎日使える)
- 静かな環境(集中を妨げるものがない)
- 席や椅子が良さそうだった(長時間でも疲れにくい)
受験生にとって、「いつでも使える」という自由度は思った以上に大きい。朝型の勉強スタイルを試したい日も、深夜まで過去問を解き続けたい夜も、時間を気にせずに席に座れる。それだけで、計画の立て方が変わってくる。
親に相談するのは少し勇気がいった。自習室の費用は決して安くはない。けれどAさんは、自分がどれほど自宅での誘惑に負け続けているかを正直に話し、お願いをした。
勉強しかやることがない環境に身を置くことが私にとっては何よりも大切だったので、勇気を出して親に頼んでみてよかったです!
18歳・高校生 Aさん
自分の弱さを認めて、環境を変えることにお金をかける——その選択が、彼女の受験を根本から変えることになる。
「量より質」ではなく——質を担保したうえで量を積む
KAKOIを使い始めて、Aさんが最初に感じたのは「勉強以外にやることがない」という感覚の新鮮さだった。スマホを触りたくなっても、そこには半個室の静かな空間があるだけだ。ベッドはない。話しかけてくる家族もいない。
自然と、手が動く。ページが進む。気づいたら何時間も経っている——そんな経験が、少しずつ積み重なっていった。
Aさんが工夫したのは、音の鳴らない勉強タイマーを使って学習時間を記録すること。1日の勉強量を数字で可視化することで、自分のペースをつかんでいった。
kakoiのような集中しやすい環境では、「量より質」という言葉の質の部分は担保されていると感じたので、あとはできるだけ早い時間から長時間kakoiに籠り、量を確保するのがよかったと思います。
18歳・高校生 Aさん
よく「量より質」と言われる。しかしAさんは少し違う考え方をした。KAKOIという環境に入ることで「質」はある程度自動的に担保される。だから自分が意識するべきは「量」——つまり、何時間席に座るか、何ページ進めるか、という数字だ。
この発想の転換は大きかった。「もっと効率よく勉強しなければ」と焦るのではなく、「まず席に座り、長く籠ることを目標にする」というシンプルなルールが、行動のハードルを下げた。
休日の勉強時間は、8時間程度にまで伸びた。自宅で勉強していた頃と比べると、倍以上の学習量になっていたという。時間が増えただけでなく、その時間の中身も濃くなっていった。
同じ悩みを持つ利用者は、Aさんだけではない。22歳の大学生Bさんも、千石の自習室を使い始めてから家での勉強との違いを強く感じたひとりだ。
「家では勉強していても長く続かないが、自習室はすごく集中できる環境で勉強が長く続いた。周りの方々も真剣に学習をされていて、すごく刺激になりました。家の3倍くらいは勉強が進むと思いました」と振り返る。
環境が変わると、自分の行動が変わる。頭では分かっていても、実際に体験してみて初めて実感できる変化がある。AさんもBさんも、それを身をもって知った。
帰り道に感じた、充実感という報酬
夏が深まるにつれ、Aさんの1日は変わっていった。早い時間にKAKOIへ向かい、タイマーを動かし、ひたすら問題を解く。合間に軽く休憩を挟みながら、閉店近くまで席に座り続ける。
そして帰り道——その感覚がAさんにとって、ひとつの大きな動機になっていた。
「家でスマホをいじったりぼーっとしているより、kakoiで1日勉強してからの帰り道の方が、世界が楽しいものに思えます」とAさんは言う。これは単なる達成感の話ではない。やるべきことをやりきった日の充実感が、翌日また席に向かわせる原動力になっていたのだ。
スマホを眺めてだらだら過ごした夜より、集中して勉強した夜のほうが気持ちよく眠れる。そしてその翌朝、また自習室へ行こうという気持ちになれる。小さな成功体験が積み重なり、習慣が生まれていく。
この好循環の中で、Aさんの実力は着実に伸びていった。そして受験当日——彼女は国際医療福祉大学医学部医学科に合格という結果を手にした。特定の志望校を決めずに「まず実力をつける」と走り始めた夏から、約半年の軌跡だった。
合格を知ったとき、真っ先に思い浮かんだのは「勇気を出して親にお願いしてよかった」という気持ちだったという。自分の弱さを認め、環境を変えるための投資を選んだ——その判断が、結果につながった。
この夏、「居場所」を変えてみることから始める
7月。本格的な夏が始まる前のこの時期は、勉強習慣を作るのに絶好のタイミングだ。学校がある日と休みの日で生活リズムが大きく変わる夏休みは、自習環境の質が成績に直結しやすい。
Aさんが証明したのは、特別な意志力や天才的な集中力が必要なわけではないということだ。「勉強しかやることがない環境」に身を置く——それだけで、人は変われる。
自宅で勉強が続かない理由は、意志が弱いからではない。誘惑が多すぎる環境に置かれているからだ。スマホを遠ざけ、ベッドをなくし、静かな席に座る。ただそれだけで、1日の勉強量が劇的に変わることがある。
「ぜひ1度体験してみてください」——Aさんはそう後輩たちに呼びかける。自分が経験したことだから、その言葉には重みがある。環境を変える勇気が、人生を変える第一歩になるかもしれない。この夏、あなたも自分の「居場所」を見直してみてはどうだろう。

