10月、試験勉強の「本番前夜」に差し掛かる季節
10月に入ると、空気がひと回り冷たくなる。半袖では少し肌寒く、秋の匂いが街に漂い始める。
大学のキャンパスでは後期授業が本格化し、学生たちの間には焦りにも似た緊張感が生まれてくる。特に法学部やロースクールを見据えた学生にとって、この秋は「来年の試験に向けた本番前夜」とも言うべき時期だ。
どこで勉強するか。何時間確保できるか。その積み重ねが、数ヶ月後の結果を左右する。
今回紹介するのは、江戸川橋エリアに通う20歳の大学生Aさん。司法試験予備試験の合格を目指し、毎日の勉強場所を模索していた彼女が、自習室KAKOIに行き着くまでの話だ。
「カフェでは切り替えができない」――Aさんの抱えていた悩み
Aさんは都内の大学に通う20歳。来年の司法試験予備試験(短答式)合格を第一目標に、再来年の予備試験突破を見据えた長期計画で勉強を進めている。
いわゆる「超難関」と呼ばれる試験だ。合格率は毎年一桁台。在学中に突破できる学生はごくわずかで、多くの受験生が数年単位で挑み続ける。それだけに、日々の勉強量と質が合否を大きく左右する。
Aさんが以前よく使っていたのは、大学近くのカフェだった。一杯頼めば長時間いられる。BGMがあって、悪くない環境のように思えた。
しかし、次第に限界を感じるようになる。
カフェなどはスペースが分かれていないため、切り替えができないんです。「ここに来たら勉強する」という気持ちのスイッチが入らなくて。
20歳・大学生 Aさん
カフェには常に複数の「誘惑」がある。隣の会話が耳に入る。スマホを開く言い訳が増える。席が空いているかどうか、毎回不安になる。
何より、「ここは勉強する場所だ」という感覚が持ちにくい。食事をする人、おしゃべりをする人、PCで作業する人。さまざまな目的の人が混在する空間では、自分の「勉強モード」をオンにするのに、余分なエネルギーが必要だった。
予備試験の対策には、条文の読み込み、判例の整理、答案練習と、深い集中を必要とする作業が多い。「なんとなく勉強している」では太刀打ちできない試験だ。Aさんは、自分が本当に集中できる場所を探し始めた。
「分かれたスペース」への確信――KAKOIを選んだ理由
Aさんが自習室KAKOIの江戸川橋駅前店を知ったのは、「文京区 自習室」で検索したのがきっかけだった。
「切り替えができる、分かれたスペース」という点が、Aさんの心を動かした最大の理由だ。カフェとは違い、自習室は「勉強のためだけに来る場所」だ。席に座った瞬間から、空間が勉強モードを後押ししてくれる。
カーテンや仕切りで周囲から視覚的に区切られた半個室の環境は、視線を遮り、余計な情報を断ち切ってくれる。カフェにいると無意識に感じていた「見られている感覚」「周囲の動きが気になる感覚」がなくなる。
さらにAさんにとって大きかったのは、大学の授業スケジュールと組み合わせやすいという点だった。大学が始まる前に2時間、授業が終わった後に3時間。そのリズムで使える場所が、通学路の近くにある。これは決定的な条件だった。
大学が始まるまで2時間ほど勉強して、終わった後にまた3時間。休日は朝から夜まで使わせてもらっています。
20歳・大学生 Aさん
1日平均5時間、休日にはそれ以上。Aさんにとって自習室は、もはや「勉強する場所」ではなく「毎日の拠点」になっていた。
勉強の「前」と「後」に使うことで生まれたリズム
Aさんが確立したルーティンは、シンプルながら理にかなっている。
- 大学の授業前:自習室で2時間(条文読み込み・判例整理など)
- 授業後:自習室に戻って3時間(答案練習・復習など)
- 休日:朝から夜までフル活用
大学の授業前に自習室に寄る、というのは、一見地味な工夫に見える。しかし、この「授業前の2時間」が1日の勉強の質を大きく変える。
朝のうちに集中モードを作っておくと、授業中の理解度も上がる。逆に授業後だけに頼ると、疲労や空腹で集中力が落ちやすい。Aさんは自然にそのことを体感として掴んでいた。
自習室には「行けば勉強できる」という前提がある。カフェのように「席があるかな」「雰囲気はどうかな」と迷う必要がない。その安心感が、毎日通い続ける習慣を下支えしている。
同じように「勉強する場所」を探して自習室に辿り着いた利用者は、Aさんだけではない。巣鴨駅前店を利用する17歳の高校生Bさん(女性)は、全店舗プランで入会し、「大学受験合格」を目標に毎日通っている。Bさんは体験時に「過ごしやすかった」とコメントしつつも、カーテンで完全に視線が遮られない点が気になると正直に感想を伝えてくれた。
Bさんのように、自習室に求める環境の細かな要望は人それぞれだ。しかし「家では集中できない」「カフェでは本気になれない」という出発点は、多くの利用者に共通している。
また、千石店に体験に来た27歳のアルバイト男性Cさんは、「騒音が苦手で、静かな環境を探していた」と話す。翌年2月の試験(大学合格)に向けて月額プランの契約を検討しており、体験後に「本駒込エリアで自習室を探していた」と振り返った。年齢も職業も違うが、「静かに集中できる場所」を必要としているという本質は変わらない。
秋の深まりとともに、勉強は「加速」する
10月という季節は、受験生や資格試験の受験者にとって特別な意味を持つ。夏の追い込みを経て、試験本番まであと数ヶ月。「もうあまり時間がない」という感覚が、良い意味での緊張感を生む。
Aさんにとっても、秋は勉強のペースを引き上げる季節だ。来年の予備試験短答に向けて、覚えるべき条文、読み込むべき判例はまだ山積している。焦る必要はないが、止まっている時間もない。
そのリズムを支えているのが、毎日の「場所」だ。自習室という環境があるから、勉強の前後に迷わなくて済む。座った瞬間にスイッチが入る。
切り替えられる、分かれたスペースに惹かれました。ここに来れば勉強できる、という感覚がほしかったんです。
20歳・大学生 Aさん
その感覚は今、Aさんの毎日の勉強習慣として定着している。朝、大学に向かう前に自習室へ。授業が終わったら、また自習室へ。その繰り返しが、何百時間という勉強量として積み上がっていく。
司法試験の予備試験は、簡単に攻略できる試験ではない。それでも、「毎日続けられる環境」があるかどうかは、結果に直結する。長期戦だからこそ、環境選びが合否を分けると言っても過言ではない。
Aさんはまだ20歳だ。これから先の数年間、その環境のなかで積み上げていく勉強量と経験が、やがて結果として現れるはずだ。秋の空気の中、今日もAさんは自習室の席に座り、判例集のページをめくっている。

